当社は、金属、半導体、電子部品など、様々な分野に向けた熱処理装置を全世界に製造販売していますが、それらのほとんどは奈良県にある本社敷地内の事務所や工場で設計・製造されています。また、デモルームには多数のデモ用設備を取り揃え、お客様からの試し焼きのご要望にお応えしています。ここではそれらの現場の一部をQ&A形式でご紹介します。
1.電子・先端装置部工場
長細い装置が並んでいますが、これらはどういった装置なのですか。
ここで組み立てているのは、連続式の熱処理炉です。金属製のメッシュベルトやセラミックスのチェーンなどの上に処理品を並べ、コンベア搬送で炉内に送り熱処理します。
トンネルの中に処理品が入っていくみたいですね。
トンネルと同様に入口・出口が開いていますが、実はこの中を窒素などの雰囲気ガスで満たして熱処理ができるんです。給気・排気の調整と出入口に窒素でガスカーテンをすることで、炉内を低酸素雰囲気に保つことができます。
優れた技術ですね。ちなみにこの装置ではどういった物を熱処理するのですか。
スマートフォンや自動車などに使用されている電子部品やその材料を加熱するのに使用されてます。
2.半導体・開発装置部工場(一般室エリア)
小さめの装置が並んでますね。この製造現場ではどのような装置を作っているのですか。
このエリアでは、研究・開発用途で使用される電気炉を製造してます。卓上サイズの標準規格品からお客様のご要望に応じたフルオーダー品まで、多種多様な装置があります。
そういえば、この小型の電気炉は、学生時代に研究室で見たことがあります。
小型電気炉は、大学や企業、公的研究機関にたくさんご使用いただいており、当社の製品の中では、最も多くの方の目に触れる機会が多い装置です。
3.半導体・開発装置部工場(クリーンルームエリア)
この製造現場では、作業者の服装が違うのですね。
この工場はチリやホコリなどを排除したクリーンルームになっており、作業者が着用しているのは、クリーンルーム内での作業に適した特別な作業着です。
何故チリやホコリが無い環境で装置を作っているのですか。
この工場では、スマートフォンやパソコン、自動車などに使用される半導体を作るための熱処理装置を製造してます。その為、製造現場では、チリやホコリが付着しないように細心の注意を払いながら装置を組み立てています。
4.工業加熱装置部工場
天井が高くて、とても広い製造現場ですね。
この製造現場では、主に金属部品を熱処理する、比較的大きな装置を作っています。ボルトやナット、自動車に使用されるシャフトやベアリングから航空機用のアルミ材まで様々な部品の熱処理に使用されます。
金属にどうして熱処理が必要なのですか。
金属に熱処理を施すことで、強さ・硬さ・粘り・耐衝撃性などを向上させることができます。例えば、刀鍛冶が刀を作っている映像を見たことはありませんか。
はい。赤熱した刀を水につけるシーンを見たことがあります。
それは「焼入れ」という熱処理のひとつで、刀を硬くするために行います。この工場では、このような金属の性質を変えるための熱処理装置を製造してます。
5.デモルーム(研究開発棟4F 及び 北棟)
ずいぶん沢山の装置が並んでいますが、ここは何をする為の部屋なのですか。
この部屋はデモルームになっていて、お客さまからお預かりしたサンプル品の試焼きを行います。様々なご要望に対応できるように、合計50台以上の設備を取りそろえています。
そんなにたくさんの設備があるのですね。どのようなサンプル品を焼いたりするのですか。
電子部品や金属部品、半導体、セラミックス材料などです。
何件くらいの試焼きを行っているのですか。
年間で約250案件の試焼きを行っています。ほとんどの試焼きは装置購入前に行われますが、それによって事前に処理品の品質確認が可能になり、装置納入後スムーズな生産体制の構築に寄与することができます。
6.食堂
とてもきれいで、日当たりの良い食堂ですね。この食堂はどれぐらいの方が利用しているのですか。
この工場で働く従業員の6割、一日あたり約280人が利用しています。
メニューは何種類くらいあるのですか?
日替わりの定食が二種類、日替わり麺セットが一種類、その他うどん・そばの単品やカレーもあります。社員からはどのメニューもおいしいと評判です。
ところで、「食べることで社会貢献ができる献立」があるとうかがったのですが。
はい。毎週月曜日に、「TABLE FOR TWOメニュー」という日替わりセットを提供してます。このセットの食事代から20円を発展途上国の給食支援費として寄付してます。献立は野菜中心の健康を意識したもので、社員の健康づくりにも貢献しています。
7.事務所(研究開発棟3F)
柱や仕切りが無く、とても広くて明るいオフィスですね。この部屋では、どのような方が働いているのですか。
設計やアフターサービスなどの技術者が仕事をしています。
開放的なオフィスで、コミュニケーションがとりやすそうな雰囲気ですね。
はい、部署間の壁が無いので、技術者同士で議論や相談がすぐでき、和気あいあいとした雰囲気で仕事に取り組んでいます。また、オフィスのある3階から6階までは行き来が容易なセンター階段でつながっており、他部門との連携も取りやすくなっています。
8.会議室(研究開発棟3F DRルーム)
打合せの真っ最中のようですね。
そうですね。この部屋のように社員のみで使用する会議室もあれば、お客様と打ち合せするための応接室など用途に応じた部屋があります。各部署のメンバーが熱い議論を交わしています。
最近はWEB会議も多くなっていると思いますが、そういった会議室もあるのですか。
ほとんどの会議室にはTVモニターやプロジェクターの他、WEB会議用のマイク、スピーカーが常備されており、すぐにWEB会議ができる環境となっています。
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