2023.04.24
排ガスの濃度測定・分析による脱脂の見える化
【概要】
セラミックスの脱脂(脱バイ)処理において排出される排ガスを測定・分析することで、バインダー
分解挙動の見える化が可能となります。処理条件を検討・見直しする際の工数削減、生産性改善に有用です。
【課題】
セラミックス製品の製造には脱脂処理が欠かせません。脱脂時のバインダーの分解挙動は熱重量測定等で
確認できますが、測定時の諸条件は製品生産時のそれとは異なります。そのため実際の生産においては同じ
挙動とならないことがあり、最適な処理条件を見出すためには、トライ&エラーの繰り返しが必要でした。
【対策】
熱処理装置と排ガス処理装置との組み合わせにおいて、脱脂処理中の排ガスの濃度を常時測定する
システムを開発しました。排ガスの測定・分析により、バインダーの分解状態を確認することができます。
【効果】
①生産に使用する装置でバインダー分解挙動を確認することができます。
②脱脂完了時期の見極めが可能となり、処理条件の検討に要する工数を大幅に削減できます。
また、このシステムは過熱水蒸気処理にも対応可能です。近年、処理時間短縮などを目的に過熱水蒸気
処理の採用が進んでいます。従来の大気・N2処理から変更する際の条件出しにも役立ちます。
③既に運用中の処理条件の見直しにも有用です。
処理時間短縮や処理温度の低温化が実現すれば、生産性改善や省エネ、お客様のカーボンニュートラル
への貢献が可能です。
- 処理条件見直しの例 -
【対象機種】
・装置/機種:過熱水蒸気対応 AllFit®シリーズ/AF-INH、AF-μBF
イナートガスオーブン シリーズ/INH
真空パージ式ボックス炉/μBF
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