2025.10.10
メッシュベルト炉の省エネ化
【概要】
当社はカーボンニュートラル社会の実現に貢献するべく、熱処理装置の消費エネルギー削減のため
に様々な取り組みを進めています。今回は、電子部品などの熱処理に使用されるメッシュベルト炉
での取り組み事例を紹介します。
【課題】
電気炉で製品を熱処理する際に消費される全エネルギーのうち、製品の加熱に直接利用されて
いるのは一部だけで、残りの大部分は放散熱として失われたり、搬送等に消費されています。
消費エネルギー削減のためには、製品の加熱に直接関与しないこれらの「エネルギーロス」を
いかに低減するかが課題となっています。
【対策】
メッシュベルト炉のエネルギーロス削減のために、ハードウェアとソフトウェアの双方から、
以下のような改善を行っております。
●ハードウェアの改善
1. 断熱性能の向上
A:断熱材をさらに断熱性の高いものに変更
B:貫通部の構造を見直し、放熱量を削減
2.製品の搬送に使用されるメッシュベルトの最適化
C:強度は維持しつつ、使用条件に合わせてメッシュベルトを軽量化
●ソフトウェアの改善
・待機中の炉温、メッシュベルト搬送速度などを低負荷状態(待機運転モード)に切り替え、
消費電力を抑制
【効果】
4つの施策により、トータルでエネルギーロスを半減※し、消費エネルギーの低減を実現
※モデルケースによるもので、諸条件により変わります。
【対象商品】
メッシュベルト炉(標準マッフル型、マルチ給排気型、水素雰囲気型、AllFit 過熱水蒸気対応コンベア炉)
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