電子部品・セラミックス製造装置

2020.07.31

冷却時間短縮で生産性向上を実現するINLオーブン

【ジェイテクトサーモシステムのイナートガスオーブン】
 当社では大気オーブンの製造で培った基礎技術を発展させ、イナートガスオーブンやクリーンオーブンを
 開発し、これまでに4000台以上のオーブンを出荷しています。
 主力製品であるイナートガスオーブンは、独自のチャンバー構造とシール技術で、残存酸素濃度20ppmの
 低酸素雰囲気を実現。温度均一性・安定性・再現性に優れているため、電子部品製造だけでなく、様々な
 産業用途や実験・開発用としてもご使用いただいております。
 最高600℃までの熱処理が可能なINHシリーズと、最高350℃のINLシリーズをラインアップしています。

【INLシリーズ・イナートガスオーブン】
 350℃仕様、低価格でより汎用性の高い INLシリーズは、実験開発やサンプル品製作に最適です。
 しかしながら、装置機能を必要最小限に絞り込んでいるため、生産用途で使用すると、処理時間が
 長くアウトプットを増やせないという悩みがありました。
 その解決手段として、処理時間の短縮で生産効率向上が可能な冷却機構付きモデルを開発しました。

【冷却機構付きイナートガスオーブン・INL-60N1C】
 冷却ブロアによる炉外冷却機構の採用で、炉内雰囲気に影響を与えることなく、急速な冷却が可能。
 大幅な冷却時間の短縮(約200分短縮※)を実現しました。
 (冷却機構無しモデル/冷却時間:約5時間(300分) ⇒ 冷却機構付きモデル/冷却時間:約100分)※
  ※空炉における参考値

【処理用途例】
・チョークコイルのアニール
・GaNデバイスの信頼性試験
・樹脂フィルムの収縮処理
・ポリカーボネートの加熱試験
・PEEK材のアニール
・ガラス基板塗布膜の焼成テスト
・フレシキブルディスプレイ基板用透明ポリイミド樹脂の実験開発
・チップ抵抗材料の焼成

INL-60N1.jpg INL_cooling time.png
イナートガスオーブン INL-60N1C 冷却機構の有無による冷却時間比較

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